トラブルにならないための〜法律の相続対策
トラブルにならないための〜法律の相続対策
文書作成日:2019/07/20


 今回は相談事例を通じて、自筆証書遺言制度の改正について、ご紹介します。



 1月から遺言書の書き方について法律が改正されたと聞きました。どう変わったのですか?
 また改正によって、どんなメリットがあるのですか?




 従来の民法第968条では、自筆証書遺言を作成する際は、遺言者が全文、日付及び氏名を自書し、押印をしなければならないと規定されていました。自筆証書遺言は簡易に作成ができる反面、死後に遺言者の意思確認をすることができないため、意思を確認できるよう、自筆であることが厳格に求められていましたが、今回の改正により「財産目録」に限り自書である必要がなくなりました(新民法第968条2項)。




 この度、約40年ぶりに民法(相続関係)が改正され、2019年(平成31年)1月13日に自筆証書遺言の方式を緩和する方策が施行されました。

 従来の相続法では、自筆証書遺言を作成する場合、遺言者が、遺言の全文、日付及び氏名を自書し、これに押印をすることが求められていました。遺言の内容が「全財産を相続人である○○に相続させる。」というものでない限り、誰にどの財産を相続させるのか、具体的に記載する必要があります。例えば、不動産の場合は、所在、地番、地目、地籍等が記載され、預貯金の場合は、金融機関名、支店名、口座番号等が記載されます。財産が多い方ほど全文を自書することは負担となりますし、財産の表示を間違われる方もいらっしゃいます。財産の表示を間違われますと、場合によってはその遺言書を使って相続手続きをすることができなくなることもあります。

 今回の改正により、「財産目録」に限っては、パソコンで作成をしたり、不動産登記事項証明書(不動産登記簿謄本)や通帳のコピーを添付したりすることができることになりました。これにより、財産目録を自書するという遺言者の負担がなくなると共に、財産目録の誤記により相続手続きができなくなるリスクを減らすことができます。

 なお、財産目録をパソコンで作成した場合や通帳のコピー等を添付する場合は、財産目録に署名押印をする必要があります。財産目録が数枚に分かれる場合は、それぞれに署名押印が必要です。また、財産目録が両面にある場合は、両面に署名押印をしなければなりません。これは、署名押印により財産目録の偽造を防止することを目的としています。

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